「学校救急シミュレーション」では、実際の学校で、さまざまな場所、時間帯を想定して(放課後、グラウンドでは野球部とサッカー部が練習中に、一番奥のテニスコートで倒れた、校長先生は不在、など様々な現実的な設定をします)、実際に第一発見者(バイスタンダー)が倒れた人に駆け寄るところからスタートします。先生や生徒を配置して実際にやってみると、頭で考えている時には気がつかなかった、さまざまな課題が見つかります。
これらができなかった場合、その理由について児童・生徒を交えてディスカッションして、改善策を立てて、再度チャレンジします。
など、さまざまな課題が見つかります。それらについても「できなかった理由」を明らかにして、次に向けて改善策をたてます。
最終的には、活動マニュアル(教職員版、生徒版)を作成し、さらに「アクションカード」を作成し、いざという時に記憶に頼らず「アクションカード」に従って行動できる体制を作り上げます。
マニュアルには「何をするか」の全体像が記載されますが、アクションカードには「誰がどうするか」の具体が書き込まれます。自校化されたアクションカードは、教職員の移動などがあっても「それさえ見れば、何をしたら良いかがわかる」貴重な資源となります。
AEDの設置台数が適正か、設置場所は適正か、などの課題が見つかることもあるでしょう。それらの課題は、実際に「学校救急シミュレーション」をしてみることで気がつくことも少なくありません。
と年1回程度、繰り返すことで、いざという時の組織としての対応能力が向上します。
「シミュレーション訓練」はマニュアルやアクションカードの検証である、という考え方で実施すると、その意義(目的)がはっきりして、訓練の成果がしっかりと見えてきます。
日本小児循環器学会では、毎年愛媛県愛南町の中学校をモデル校として「学校救急シミュレーション」を開催しています。今後、モデル校を各都道府県に展開して、学校の先生方が地域のモデル校で開催する「学校救急シミュレーション」が見学できる体制の整備をサポートします。最終的には全ての学校で「学校救急シミュレーション」が開催され、各学校における実効性のある対応マニュアル、アクションカードの作成に繋がり、学校での心臓突然死ゼロ、社会復帰100%の実現を目指します。